2017.Nov. 21
市民レースの甲子園”ツール・ド・おきなわ”。210kmの部。
1年間の目標、集大成として走ってきました。
以前に100kmの部に出たことがあり、今回は2回目のおきなわ。100kmを走った時にそのキツさは身をもって感じていたのでその最高峰である210kmに出るなんて正直想像もしていなかった。エントリーにあたって過去のリザルトを見ても平均スピードの高さ、完走率のあまりの低さに恐怖におののく、、自分は走り切れるのかと。
びびりまくりながらも本番までパワーメーターを使ってトレーニングを重ねてきました。パワーメーターの良いところは客観的に自分の力が分かるところ、良くも悪くも心構えができる。
大会前日の受付日に現地入り。よく飛行機輪行ってどうしてるの?と聞かれるので少し掘り下げます。
自転車は飛行機輪行用のケースに入れます。今回使用したのはevocのバイクトラベルバック。
本体と車輪は別々に収納でき、クッションがしっかりしているので保護性能はバッチリ。みそはケースのなかにヘルメットやウェアシューズ等を全部入れてしまうこと。電動変速の場合はバッテリーを外す必要があるので注意。航空会社によって変わりますが保険(従価)をかけることもできるのでかけておくとより安心です。
このケースはハンドルを外すタイプで比較的幅を取らないのが魅力ですが、それは面倒くさいという方には外さないタイプもございます。飛行機輪行の際はご相談ください。
那覇空港に着き観光もせずに受付を済ませ、ホテルにチェックインしバイクを組み立て、さあ夕飯!沖縄の御馳走だ!…といきたいところですが残念ながらカーボローディング中なので我慢。。。糖質中心でエネルギーチャージ。ゼッケンをジャージにつけたりして22時には就寝。
大会当日。5時に起床。目覚めはよくコンディションは悪くなさそう。天候も曇りで最高気温24℃と沖縄にしてはとても涼しく走るのには最高の条件。ジャージに着替えて颯爽とホテルを出た瞬間に冷蔵庫にいれておいたボトルを持ってき忘れたことに気づく。やはり、緊張している。
昨日受付をしたスタート地点に到着。レース会場独特の雰囲気に更に緊張感が高まる。
荷物を預けていたらすぐに整列の時間になった。列の前方にはメディアでよく目にする有名な強豪選手達。自分は後方寄りに並んだが周りにいる選手は剛脚そうな方しかいない、これはとんでもないとこに来てしまったと緊張はピークに達する。だがここまでくると逆に早く走りたくて仕方がなくなってくる。
スタートの合図。ここから210kmの長い長い旅が始まる。
スタートしてから登りの入り口である与那までの平坦区間を大集団で40km/h~時には50km/hを超える高速域で走る。
ローテーションに入るのはトップ選手だけなので脚は楽、だが後方は落車のリスクが高いために精神的なストレスが大きい。道幅が狭くなったり坂がある度に集団が詰まりブレーキ!の合図がかかる。この平坦区間で何度落車が発生していたか。とにかく落車だけは避けたいので極力安心して走れそうなポジションを探る。
本部町のあたりで美ら海水族館にいってジンベエザメを見たいなぁ、だとか海がとても綺麗だなぁなんて思う。わけがない。そんな余裕はない。その中で補給は忘れないように定期的に入れていく。スポーツようかんは本当に食べやすくてありがたい。
そして1回目の与那・普久川ダムの登りへ。途中で離れることはあったがなんとか追いつき1回目をクリア。想定ではここで置いて行かれて終わりだろうなと思っていたので内心驚く。途中100kmの部スタート地点を集団で過ぎていった時はとても不思議な気分になった。
そして2回目。追いつきの時に脚を使ってしまいもうこの位置で走る限界であった。途中で脱落。
ここからは少しでも早く着けるように完走できるように、走力の近い者同士トレインを作り”協力して”走っていく。もちろんレースなのでトップで優勝争いができるのが一番であることに間違いはないのだが、この協力して走っていくというのもおきなわの魅力ではないだろうか。
絶え間なく続くアップダウンに脚はどんどん削られていく。キツイ。キツくて仕方がないが自然と笑顔になる。楽しい。やっぱりおきなわは楽しいと心から感じた私はつい隣にいた方に楽しいっすね!と話しかけてしまった。その方も楽しいと言う。おきなわは最高のレースだ。
最後の登り区間である羽地ダムの登りでハムストリングが攣る。やばいと思ったが気合いで回してなんとかする。意外となんとかなるもんだ。このままいけば5時間台もいけそうだ。ラストの区間もローテーションで走る。前にはいくつかのトレインが走っている、順位は少しでも上げたいがもうブリッジできるだけの脚はない。出せる力は出し尽くした。
そしてゴール。
一緒にトレインを組んで走った方々に感謝し、無事走りきれたことに安堵する。
■データ
順位 114位/タイム 5:52:40.204/+TOP 27:34.97/平均速度 35.72km/h/平均パワー 230w/NP 234w/最大パワー 790W/TSS398
■機材
バイク:SPECIALIZED S-WORKS TARMAC SL6
コンポ:SHIMANO DURA-ACE R9150Di2
ホイール:ROVAL CLX50
タイヤ:PIRELLI PZERO VELO TT 23c
チューブ;MAXXIS FLYWEIGHT
サドル:SPECIALIZED S-WORKS TOUPE
■補給食(摂取したもの)
・スポーツようかん あずき ×8
・Mag-on gel ×4
・POWERBAR GEL ×3
。メイタン CCC ×2
・水 ボトル×6本
レースが終わって思ったよりも疲労感が少ない。これは新型TARMACとピレリのタイヤによるところが大きいだろう。機材にはなんの文句もないだけに全力を出し切ったと言い切れる。
補給食はようかん2個とGELが1個余った程度だったのでちょうどいい量だった。GELは最初ミニボトルに詰めて水で薄めて持っていこうとしたが練習の際に原液のほうが体に染み渡ってる感があって良かったのでそのまま摂取。ミスると手がベタベタになるのとゴミもべたつくので普段はミニボトル推奨。というのものありドリンクはすべて水にした。これは正解。最終的な胃の疲労感もなく終えることができた。
終わって思うのは、また来たい!また走りたい!という気持ち。繰り返しになりますが本当にツラかったけど本当に楽しかった。最高のレース。
もっと上の景色を見てみたい。また強くなってここにこれたらと思う。
皆さまも是非、”ツール・ド・おきなわ”いかがでしょうか? 休みもお金もかかりますがそれだけの価値が大いにありますよ~