2017.Jul. 1
この日を待っていました。
漸く皆様に“新しいTARMAC”の登場をお知らせできるこの日を。
TARMACは生まれ変わりました、『軽さ・剛性・エアロの3つ要素を兼ね備えた究極のレースバイク』”TARMAC SL6″へと。
この3つの要素はどれかを伸ばせば他の要素を犠牲にしなければならず、全てを擁するのは非常に困難。
しかし、SPECIALIZEDは
シミュレーション実験やお馴染みの自社風洞実験による反復プロセスで最良のチューブ形状を研究。
航空宇宙業界で使われている構造最適化ツールを使用しフレーム設計を大幅に改善。
最先端の実験や技術によって、TARMAC SL6はその3つの要素をどれも犠牲にすることなく兼ね備えたのです。
【軽さ】
上記の技術により必要な場所で正確な量の材料を適切な方法で使用することができるようになり大幅に削減している。
塗装重量なんと10g以下のウルトラライト仕様というラインナップがあり、フレーム重量は56サイズで733g。
ノーマル仕様の完成車でUCI規定の6.8kgを大きく下回る6.28kg。
【剛性】
剛性に関しては前モデルと”変わりがない”。レースで勝つための最適な剛性を維持。ライダーファーストエンジニアードは勿論健在でどのサイズでも同じ体験ができるようになっている。
※ライダーファーストエンジニアードとは?
通常はひとつのサイズ(主に56)を決め、それを基準に開発し、後からサイズ毎に数値を当て込むためにどうしても乗り味の違いがでてしまう。
Rider First Engineeredは設定した目標に基いて、各サイズ別に開発をする事によりどのサイズであったとしても同じ性能を体験できる。
【エアロ】
特徴的なドロップシートステー・最適アスペクト比のフォーク・縮小化されたチューブシェイプ・D型断面のシートポストによって遂にTARMACが空力性能をも獲得。
従来のTARMACと比べて40km走行時に45秒のタイムを短縮。これはTARMAC SL4から第一世代VENGEのタイム短縮と同じ。
■3つの要素とはいっていますがもうひとつ大事な”快適性”も実は向上。
快適性において大事なのは”しなり”。
ドロップシートステーとチューブシェービングがシートチューブのしなりを引き出し、シートポストは快適性を最適化。
■ジオメトリーは2つの大きな要素を加味したユニバーサルパフォーマンスフィットジオメトリーという全く新しい設計
①男女共通の設計
②リトゥールによって集めた世界中から収集した4万件の計測ポイントをもとにしている。
これはフィッティングサービス(BODY GEOMETRY fit)を行っているSPECIALIZEDだからこそできる利点。
悪天候のため平坦ショートコースにてではありますが実際に乗ってきましたのでインプレを。
・バイク:S-WORKS TARMAC SL6 Di2 (ノーマル仕様)
・ホイール:ROVAL CLX50
まず感じるのは挙動の軽さ、剛性値は前モデルと変わらないのでこれはフレーム重量の軽さからくるものであろう。体重を軽く乗せるだけでスッと加速し40km/hほどの高速域までスムーズにもっていくことができる。維持に関しては流石にVENGEVIASほどとまではいかないが第一世代VENGEを凌ぐ性能を感じる。空力性能は翼断面形状によって高めているわけではないので横の剛性がなくねじれるといったこともない。フォーククラウンやシートステーの位置が下がったことによって重心も下がり軽量バイクにありがちなヒラヒラとした不安要素もない。
サドルから身体へ伝わる振動が非常に少なく快適性の向上を感じる。新設計のシートステーが適切なしなり方向を作り出して振動を吸収し、路面をなめらかにとらえてくれている。コンパクトになったリアトライアングルが剛性のバランスを取っていて、加速時には適度にウィップするという従来のTARMACの良さを活かしながらの改善を実現している。全ての完成度が高くどんなジャンルのレースでも活躍してくれそうだ。
従来のTARMACの適度な高剛性を維持しつつも軽量化を果たし、旧来のエアロロードを凌駕する空力性能をもたせた上で快適性まで手に入れたまさに究極のレースバイク。
ラインナップやカラーリングについてはまた後日アップいたしますのでお楽しみに!
入荷が待ち遠しい…